2011-01-01から1年間の記事一覧

epa

3月11日の大震災以降、多くの報道カメラマンが(驚くことに震災の翌日には現地入りして)、現地の状況を世界に向けて発信してくれているのだけれど、主に石巻で精力的に取材をなされている間山公雅((http://www.bekkoame.ne.jp/~mayama/indexJ.htm))…

6月11日朝、激しい雨の音で目覚めたのだけれど、昼過ぎには天気が回復して、今は清清しい青空が広がっている。今日で大震災から3ヶ月が経つのだけれど、仙台市内に限って言えば、だいぶ日常が戻ってきた気がする。もちろん場所によっては、青いブルーシ…

『仙台学vol.11 東日本大震災』 

雑誌の紹介です。荒蝦夷という仙台の地方出版社で発行されている『仙台学』という雑誌で、「東日本大震災」の特集号が発行されています。被災地の声、言葉が、ここにありますので、多くの方に読んでもらいたいと思います。 全国の書店で予約取り寄せが出来る…

「歪んだ世界」(五)

6月4日 晴れ 夜中に緊急地震速報(震度3)。石巻へ。変わり果てた街の姿に唖然とする。駅前の商店街辺りは、だいぶ片付いたようなのだけれど、人々の生活の姿はどこにも見えません。時間が止まった街。東松島の、野蒜から東名の区間は、地獄絵図の様な風…

6月3日 晴れ朝、小さいけれど嫌なゆれ方の地震。震度1ということであったけれど、とても震度1とは思えない、長い揺れであった。昨日あたりから、また地震が活発化している模様。大きな余震に対する警戒必要。 多賀城の震災ゴミ置場

6月2日 曇りお昼前に、小さな地震。震度1ぐらいの、小さな地震であったのだけれど、下から響いてくる感じが異様で、大きな揺れに変わるのではないかと思わせる揺れ方であった。その後、お昼に中越で大きな地震。まだ暫くは、最大余震に対する注意が必要か。 …

東日本パス

JRから、東日本全線が、一日乗り降り自由となる東日本パスが販売されます。 期間 6月11日〜6月20日/ 7月9日〜7月18日 値段 大人10,000円/子供5,000 http://www.jreast.co.jp/tsunageyou/?src=banner 物見遊山になるのではないかと思われる方もいるかと思い…

二週間ほど、仕事の都合で仙台を留守にしていたのだけれど、東北を出ると被災地の情報が驚くほど入ってこなくなる。もちろん震災と無縁な生活が悪いわけではないのだけれど、震災のことよりも、今年の花粉症の方がいかに酷かったということを延々と語る人と…

5月16日 晴れ仕事の都合で長野へ。震災後、はじめて宮城県外へ出たのだけれど、新幹線の車窓から見える福島県内は、春の新緑がとても綺麗であった。車窓の外に広がる春の風景と、目に見えない放射能との間にあるギャップを、どうしても理解することが出来…

岡本太郎の壁画(『明日の神話』)に「いたずら」というニュースについて(http://www.asahi.com/national/update/0502/TKY201105020282.html)。写真を見ると、かなり周到に準備されていることが分かります。でも、感心出来るものではありません。なぜなら…

『平家物語』的にいうと、これからはじまるであろう東京電力の没落というのは、「悪因悪果」による必滅として、後世語られることになるだろう。しかしこの平家公達ならぬ、東電公達たちの「栄華」と「おごり」とを許していたのは、ほかならぬ私たちの社会で…

大震災から二ヶ月。テレビをつけると、相変わらず「がんばろう」とか、「日本は一つ」という声が聞こえてくる。でも助けを求めている人たちに、「がんばろう」という言葉を発するのは、「我慢」を強いられている人たちに、さらなる「我慢」を強いるだけでは…

「震災のあった日」

予兆というのか、予感というのかは、分かりませんが、3月11日の2日前に地震がありまして、その時に確か真夜中と早朝でしたが、そういう時間帯であったにも係わらず、直前に夫婦して眼を覚ましまして、お互いに「地震だね」という会話をしていたので、何…

「歪んだ世界」(四)

4月18日 朝から冷たい雨自分の住んでいる街から10キロちょっと離れた場所に、そこに足を踏み入れてしまったら、二度とこの世界に戻れなくなってしまうのではないのかと思わせる風景があるという恐ろしさは、怪異的である。なぜ眼の前に、このような風景…

4月17日 晴れ「廃墟の美学」ということが一時、日本の美術界でも話題になった時期がありました。ただ私の記憶する限りでは、「廃墟の美学」というのは、西欧の「石」の文化において成立するものであって、日本の「木」の文化においては成立し得ないもので…

「廃屋の美学」

4月15日 晴れ被災地の映像を見て、敗戦直後の焼け野原を思い浮かべたのは、たぶん私だけではないと思うのですが、実際に津波に襲われた海沿いの小さな集落を歩いてみて思ったのは、敗戦後の焼け野原ではなく、上田秋成の「浅茅が宿」(『雨月物語』)の世…

「歪んだ世界」(三)

仙台市宮城野区蒲生。津波の被害を受けた沿岸部は、本当に酷い状況で、言葉にすることが出来ない状況です。この言葉にならない状況というのは、理解し難い力でもって町が破壊され尽くされているということです。このおそろしく日本らしくない乾いた風景の中…

4月13日 晴れ阿部謹也的に言うと日本にあるのは「世間」であって、「社会」というものは存在しないということになるのですが、この「世間」はあるが、「社会」はないという視点から、日本の美術を見てみると。たとえば日本の近代文学が、近代文学が成立す…

4月11日 雨震災から一ヶ月が経ちました。これまでの日本の社会というのは、極力他者とのコミュニケーションを避けてきた社会で、多くの人が他者とのコミュニケーションを必要としない社会の方が、便利でストレスの感じない社会と思って生活していた訳なの…

4月2日 ここ20年ぐらいの日本の社会にあった閉塞感というのは、たぶんに空間的な閉塞感であって、そこから開放されるには国外に出るという選択肢ぐらいしか、これまではなかったと思うのですけれど。震災後というか、原発事故の後では、関東から関西に移…

「歪んだ世界」(二)

松島浪打浜公園 松島浪打浜公園 マリンゲート塩釜 マリンゲート塩釜 港町 港町 西塩釜 多賀城砂押川 多賀城震災ごみ置場 多賀城震災ごみ置場

「歪んだ世界」(一)

日本三景松島の浪打浜海岸の光景。 多賀城砂押川、海岸から13キロ近く離れた上流の光景。

3月30日 曇り 街の中の様子。ガソリン不足がだいぶ解消されてきたようで、給油待ちの渋滞はなくなってきている。車で無駄な外出をする人が減ったようで、交通量は以前の3分の1程度。中心街の商店には、続々と商品が入荷しているので、そこだけを見ていれば物…

3月26日 雨のち晴れ 朝BSを見ていたら、英BBCのレポーターに対して、東電の社員(広報)が「原発は政府の認可をもらっていた」「(地震と津波は)想定外であった」という2点をもって、自社には責任がないといった主旨の発言をしていて驚いた。想像力の欠如の…

3月23日 にわか雪 冷え込み厳しいイタリアにいるのに、なぜかインド人の店にいて、頼んでもいないお菓子を持ってこられて困っているという変な夢を見る。もしかしたら、もう駄目だと思ったほうが楽な状態なのかも知れないが、言葉が現実に秩序を与えるという…

天気晴れ。地震によって引き起こされたグロテスクな津波が、町を飲み込み、そこで暮らしていた人々から全てを奪い去っていく。津波という無秩序な世界の前には、老人、子供、若い男女という区別はない。ただ生と死があるだけである。 この無秩序な世界に取り…

仙台から(九)天気曇り。物凄く激しい揺れの地震に遭う夢を見た。実際の地震の時に感じた、建物ごと崩壊するのではないのかという危機意識が、まだ残っていて脳に送られているのだろうか。どうも自分が思っているよりも、ダメージを受けているようである。…

仙台から(八)

天気曇り。昨日は自衛隊のヘリコプターが一日慌しく飛び回っていたけれど、今日は静かな一日であった。外に出るとうちの近所にも、身内を頼って避難してきたと思われる、福島やいわきナンバーの車が何台か停まっていた。街中はガソリンと灯油以外は、何とか…

仙台から(七)

天気晴れ。朝から余震続く。絵画や文学といった芸術活動には、混沌とした現実にはない秩序を作り上げる力があります。これまでの日本の美術界では、現実の社会というのはガチガチに管理・統制されたものであるから、それを壊すのが美術の役割だという、まる…

仙台から(六)

大震災から一週間。 2時46分に黙祷。市内は食料品がだいぶ手に入りやすくなってきました。もちろん1〜2時間は並ぶ覚悟はいるのですが、なんらかのものが手に入るというのは、なにもないという不安から人々を開放する効果があります。また例えわずかでも商品…