2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧
ドガの絵画を見ていると、人物と床面の関係に違和感を覚えることが多い。ドガの絵画では、床面に対する視点が人物に対する視点よりも高い、全体を俯瞰するような位置に設定されていることが多いので、どうしても人物が床の上にしっかりと立っているように見…
ドガの『障害競馬−落馬した騎手』は、仰向けに倒れる人物(落馬した騎手)と馬という組み合わせから、どことなくカラヴァッジョの『パウロの回心』を彷彿させる作品である。もっともカラヴァッジョの『パウロの回心』が、天からの啓示という劇的な瞬間を描い…
ゴッホの『緑の葡萄畑』は、まるでテーブルの上に置かれたじゃがいもを描くかのように(『籠一杯のじゃがいも』)、大地が上から見下ろされ、絵の具がキャンバスの上に置かれている。おそらく無意識的にテーブルとタブローが同義語なものであるという理解が…