2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「震災のあった日」

予兆というのか、予感というのかは、分かりませんが、3月11日の2日前に地震がありまして、その時に確か真夜中と早朝でしたが、そういう時間帯であったにも係わらず、直前に夫婦して眼を覚ましまして、お互いに「地震だね」という会話をしていたので、何…

「歪んだ世界」(四)

4月18日 朝から冷たい雨自分の住んでいる街から10キロちょっと離れた場所に、そこに足を踏み入れてしまったら、二度とこの世界に戻れなくなってしまうのではないのかと思わせる風景があるという恐ろしさは、怪異的である。なぜ眼の前に、このような風景…

4月17日 晴れ「廃墟の美学」ということが一時、日本の美術界でも話題になった時期がありました。ただ私の記憶する限りでは、「廃墟の美学」というのは、西欧の「石」の文化において成立するものであって、日本の「木」の文化においては成立し得ないもので…

「廃屋の美学」

4月15日 晴れ被災地の映像を見て、敗戦直後の焼け野原を思い浮かべたのは、たぶん私だけではないと思うのですが、実際に津波に襲われた海沿いの小さな集落を歩いてみて思ったのは、敗戦後の焼け野原ではなく、上田秋成の「浅茅が宿」(『雨月物語』)の世…

「歪んだ世界」(三)

仙台市宮城野区蒲生。津波の被害を受けた沿岸部は、本当に酷い状況で、言葉にすることが出来ない状況です。この言葉にならない状況というのは、理解し難い力でもって町が破壊され尽くされているということです。このおそろしく日本らしくない乾いた風景の中…

4月13日 晴れ阿部謹也的に言うと日本にあるのは「世間」であって、「社会」というものは存在しないということになるのですが、この「世間」はあるが、「社会」はないという視点から、日本の美術を見てみると。たとえば日本の近代文学が、近代文学が成立す…

4月11日 雨震災から一ヶ月が経ちました。これまでの日本の社会というのは、極力他者とのコミュニケーションを避けてきた社会で、多くの人が他者とのコミュニケーションを必要としない社会の方が、便利でストレスの感じない社会と思って生活していた訳なの…

4月2日 ここ20年ぐらいの日本の社会にあった閉塞感というのは、たぶんに空間的な閉塞感であって、そこから開放されるには国外に出るという選択肢ぐらいしか、これまではなかったと思うのですけれど。震災後というか、原発事故の後では、関東から関西に移…

「歪んだ世界」(二)

松島浪打浜公園 松島浪打浜公園 マリンゲート塩釜 マリンゲート塩釜 港町 港町 西塩釜 多賀城砂押川 多賀城震災ごみ置場 多賀城震災ごみ置場

「歪んだ世界」(一)

日本三景松島の浪打浜海岸の光景。 多賀城砂押川、海岸から13キロ近く離れた上流の光景。

3月30日 曇り 街の中の様子。ガソリン不足がだいぶ解消されてきたようで、給油待ちの渋滞はなくなってきている。車で無駄な外出をする人が減ったようで、交通量は以前の3分の1程度。中心街の商店には、続々と商品が入荷しているので、そこだけを見ていれば物…