3月30日 曇り
街の中の様子。ガソリン不足がだいぶ解消されてきたようで、給油待ちの渋滞はなくなってきている。車で無駄な外出をする人が減ったようで、交通量は以前の3分の1程度。中心街の商店には、続々と商品が入荷しているので、そこだけを見ていれば物不足という感じはしないが、以前のようになんでもあるという状況ではなく、あるところにはあるし、ないところにはないという状況。


3月31日 晴れのち曇り
どこに何が売っていて、どういう人が何を買っていくか、といったことを見ていると、なかなか楽しいのだけれど。商売をやっている人たちのたくましさというのは、本当に凄くて、随分と助けられていると思う。もちろん、なかにはパン一斤1,000円だとか、お米1k1,000円とか、キャベツ一玉700円とかいう、露骨に便乗した商売をしている人たちもいるのだけれど。こういう図図しさも、タフな社会の一部なのだと思うし、買い手もこうした商品手を出すほど理性を失ってはいません。夕方に大きな余震。


4月1日 晴れ
本屋で、年配の男性が本を手にして涙ぐんでいた。書物、あるいは学問があるということのよろこび。店の中に張られていた「知的財産は自分で作れる」という張り紙が眼を引く。「がんばろう仙台」や「がんばろう東北」といった、共同体を前提としたスローガンではなく、あえて個人の自律性を促す言葉を選んだ店員さんのセンスが素晴らしい。
ダイエーであさりを購入。正直、何時潰れてもおかしくないと思っていた店なのだけれど、震災後に見せた物流力の強さは「凄い」の一言で(噂では勾当台公園まで行列が出来ていたという)、仙台市民のダイエーに対するイメージというのは相当変わったと思う。夜は当然、ボンゴレ。昨日までは街の中を歩いているだけで、精神的にまいってしまうところがあったのだけれど、月が替わったからなのか、街の中の雰囲気がだいぶ落ち着いた。震災直後の慌しさが少しだけ遠いものになった感じがした。