3月26日 雨のち晴れ
朝BSを見ていたら、英BBCのレポーターに対して、東電の社員(広報)が「原発は政府の認可をもらっていた」「(地震津波は)想定外であった」という2点をもって、自社には責任がないといった主旨の発言をしていて驚いた。想像力の欠如の恐ろしさ。


3月27日 晴れ
三陸の美しい町々が失われてしまったという喪失感と、美しい海が与えてくれたよろこびが交差する。「涙は自己充実かあるいは自己喪失かの、いずれかの状態を意味する」と言い切った森有正の凄さというのは、戦争というものを経験し、それを乗り越えた者の凄さである。


3月28日 晴れ
朝から、大きな余震。近所の西友が再開。久しぶりに商品に溢れたスーパーの光景を眼にする。夜、鳥胸肉でボローニャ風カツレツ。自分より若い人が津波で、妻と子供を亡くしたという話を聞く。公園の梅の花が咲いていた。


3月29日 晴れ
フランスF2で、福島原発チェルノブイリより危険な領域に入りつつあるというアナウンス。東電を取材している友人によると、東電の記者会見は「分からない」「分からない」のオンパレードの模様。夜、そば粉のクレープガレットに、アスパラのフリカツェを包んでみる。サッカーのチャリティーマッチの途中、人間の意志を嘲笑うかのような余震。試合は娯楽性に欠ける内容であったけれど、伝わるものはあった。