仙台から(九)

天気曇り。物凄く激しい揺れの地震に遭う夢を見た。実際の地震の時に感じた、建物ごと崩壊するのではないのかという危機意識が、まだ残っていて脳に送られているのだろうか。どうも自分が思っているよりも、ダメージを受けているようである。たとえ目の前にあることが全てだとしても、沿岸部の、石巻、女川、気仙沼、釜石、宮古、といった、自分が見知っている街が津波によって壊滅したということが理解出来ない。新しい知識を受け入れる余裕が生まれない。今は、新しいものでなく、自分の中に何がストックされているのかが試されているのだろうか。
先人たちが残してくれた言葉や作品は、どれほど困難な状況においても、人間の意志の強さは信じるに値するものであるということを教えてくれる。